青蓮院ブログ

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9月護摩のお話

暑い中、遠近を問わずお参りいただきまして本当にありがとうございます。
9月の満月護摩です。

この暑さの中で火炎が天井近くに上り、私も火傷しそうな暑さに耐え、修行させていだたきます。

昨日9月11日は、新聞、テレビ等で多くの報道がありましたが、東日本大震災から6ヶ月。世界を震撼させた911
米中枢同時テロから10年を迎えました。

東日本大震災は、10日のNHKスペシャル「追いつめられた被災者」で報道されましたが、6ヶ月たって、瓦礫は大分かたづいたようですが、深刻な大きな問題を抱えたままです。

石巻の取材では、仮設住宅にも避難所にも入れない人が、全壊指定を受け壊れ掛かった自宅に戻って、電気、ガス、水道の無い暮らしを強いられている。

仮設住宅はへんぴな山手にあることが多く、自家用車を持っている人はいいが、持たない人は買い物や学校にもいけない。バスの運行は、行政や、バス会社の都合でいまだに目途がたっていない。空き家状態が続いている。

大船渡市では高台移転の大計画が、国の財政支援が決まらず宙に浮き、待ちきれない人がそれぞれ行動を起こしてしまう。

避難転居者8万3千人のうち、原発の避難地域の人が5万人。

南相馬では中小企業が地元からどんどん出て行ってしまう。本当にどうなるのかと工場の経営者。

戻るための放射能徐染も国がやるもの、市町村がやるもの、いづれも非常に遅れている。

独自に戻って家をガイガーカウンターを持って計測しながら徐染していた人が、自分1人では限界、今の状況では子供達を家に帰せないと絶望している。

5万人の人の絶望感。

やるべきこと、その方針、そして実行する予算を素早く出さなかった政治のあり方。
人智を越えた天変地異はやむを得ない。ただその後のことは何とかしなければ。
例えばバスが直ぐに走らないことを、うやむやにしないで、この不合理に甘んじない声をもっと率直に大きく。被災された人々も黙っていて欲しくない。おかしいことをうやむやにせず。
やらない政府と政治。甘んじる被災者。
でもどうしてこんなにオカシイままなのか。日本は。

911から10年、アメリカはテロ報復のため、アフガン、イラクで膨大な戦費を費やし国が疲弊。
6千人超の兵士が犠牲。総額1兆3千億ドル(約100兆円)を投じた。
東日本大震災の復興費が約30兆円とすると、その巨大さが分かる。

その結果が低迷する経済と膨大な財政赤字。国債の格下げ。未曾有のドルの暴落と円高。
まさにアメリカの尻拭いを強いられる日本。

そもそも911は何故起きたか。突然起きた分けで無く、積年のアラブ諸国の米国への恨みが背景。
アメリカが世界制覇の過程で犯した過ちの代償と思う。

この過ちは、アメリカが日本の侵略から自国を防衛するとして、原爆を投下してまで徹底的に日本を殺戮殲滅した対日戦の
過ちと共通すると思う。

ようやく立ち上がった日本を今度は円高の嵐で襲い、自国を防衛しようとしているのが今のアメリカであると思える。

アメリカの潜在的国力は日本とは比較にならないほど大きい。
無駄な戦争をやめ、国力を高める事に専念することを、日本の政財界のトップはアメリカに迫るべきと痛切に感じていますが、全く思うようには行かない現実。為替介入など小手先でしょう。

東日本大震災。911に始まったアメリカの疲弊。 共通したこの絶望感。

青蓮院のご本尊熾盛光如来は天変地異の鎮静、国の安泰、皇室の安寧をはかるお力があり、青不動さまは
そのご本尊の化身。

この云いようのない絶望感の中で、今日ほど一心にお不動さまに願い、祈らなければと感じたことはありません。

皆さんとご一緒にしっかりと祈りましょう。

カテゴリ: 門主のお話 | 2011年09月12日 | コメント(1) | No Trackbacks

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