トップ > 御本尊「熾盛光如来」の曼荼羅 > お前立ち像
青蓮院門跡の御本尊「熾盛光如来」は種子曼荼羅(掛け軸)で、平安後期開創の時から非公開でした。平成17年(2005)秋に初のご開帳が行われましたが、その後はまた非公開となり、現在はそのお姿に直接お参りして頂くことが出来ません。
平成18年(2006)秋に、本翡翠・プラチナ製のお前立ち像が篤志家によりご奉納され、御本尊のお厨子の前に安置されました。その奥におまつりされる御本尊と共に、合掌して「ボロン ボロン ボロン…」とお唱えしてお参りして下さい。
新潟県糸魚川産の非常に貴重な翡翠原石を宝珠にかたどりました。(直径24センチ 高さ21.5センチ)糸魚川産の翡翠原石は現在天然記念物に指定されているため、一般の採掘は禁止されております。しかもこのように巨大な翡翠原石を新たに入手することは、非常に困難とのことです。
しかし、この翡翠は篤志家の家に伝わったものであるため、造立・奉納が実現しました。翡翠は、ダイアモンド、ルビーに次ぐ硬度があり、古来宝石として珍重され、また、三種の神器の勾玉(まがたま)も糸魚川産翡翠と云われています。
(ボロン)は「熾盛光如来」を表す種字(仏さまを表す梵字)で、「熾盛光如来曼荼羅」の中央に描かれています。青蓮院の寺伝「華頂要略」によると、第三代門主慈圓が白金製の御本尊(ボロン)を造立した記録があるところから、プラチナにて象嵌されています。
台座は、京仏師吉田玄之丞氏による制作で、欅(ケヤキ)材総金箔押しです。(台座含むお前立ち像の高さは46センチ 直径32センチ)