将軍塚青龍殿 将軍塚とは

歴史的建造物「平安道場」を解体し、東山山頂に移築再建

京都の街を一望できる大舞台も建立青蓮院は北野天満宮前にありました「平安道場」(旧大日本武徳会京都支部武徳殿)を京都府より譲り受け、飛地境内の将軍塚に移築、再建しております。平安道場は、大正3年竣工の大正天皇御大典記念に建造された武道場で、老朽化により解体処分が決定しておりました。しかし、この建物は現在では求めることのできない大木の檜材を用い、京都府民の貴重な浄財によって建立されております。また木造建築技術が頂点に達した頃に建てられた木造文化財であることから、何としても保存し、後世に伝えるべきとの使命感をもち、移築再建して大護摩堂に活用することに思い至りました。
実現にあたっては、京都府との3年にわたる交渉を経て、平安道場を解体し、東山山頂に運び、京都市の許認可取得に4年11カ月を要し、計5年11カ月の交渉時期を経て昨年末より工事に入りました。

多くの方がたのご寄進により青龍殿建立が実現

解体にあたっては、部材を損傷しないよう組手を外す高度な技術や経験を要し、瓦の葺きおろし廃棄や、建築基準法上、再建時には新築としての許可条件を全て充足する必要や、古い部材の一々を強度計算し直し、現行の厳しい構造計算に合致させるための補強を必要とし、設計、再建工事全てに多額の費用を要することになりました。そこで、青龍殿建立のために檀信徒、拝観者ならびに特別ご支援者にご協力を仰ぎ、多くの方がたのご寄進により、実現できることになりました。

人々の心の拠り所となる祈りを発信

奈良の大仏殿の横幅半分ほどある、日本木造建築技術の最高期に造られた巨大木造建築です。こうした歴史的建築物を解体し移築、再建することは極めて珍しく、重要な文化事業と考えております。なお、皆様にお参りいただく外陣の後ろに、新築の内陣と青不動を安置する奥殿を建造いたします。ここから多くの方々の心の拠り所となる祈りを発信していきたいと思います。

京都の街を一望できる大舞台も建立

五山の送り火や、比叡山から大阪までを一望できる場所として知られる将軍塚ですが、青龍殿の建物とともに清水の舞台の約5倍、延面積1,046㎡の大舞台ができます。